第23回南島原セミナリヨ現代版画展表彰式
第23回南島原セミナリヨ現代版画展表彰式に出席しましたので、簡単な感想を投稿します。
まず、この版画コンクールには、大きな特徴が二つあります。その一つが小学生の部と中学生の部があること。もう一つは、賞の数が26と大変多いことです。各部それぞれ26賞あるので、受賞者数も多くなり表彰式は一人ずつ名前が呼ばれ壇上にて表彰されますので、大変時間を掛けての立派な表彰式でした。
この、長時間の表彰式で大変感心したのは、小学生や中学生のまだ大人になっていない少年少女たちがきちっと椅子に座り飽きることなく最後まで正しい姿勢で参加していたことです。日本の子供たちの素晴らしさに感心するとともに喜ばしく思いました。
また、このコンクールに南島原市が大変力を入れている事にも驚いています。
私は長崎空港に下りたのですが、職員さんが車で南島原市の会場近くのホテルまで送ってくれました。時間にして1時間半以上です。帰りも同じく送っていただきました。遠方からの受賞者は皆さんそのように送迎されているようです。
また、作品の搬入搬出の運賃は出品者負担が常識ですが、南島原市の場合、返送費用を負担してくれます。驚きです。
さて、私は大賞受賞ですのでスピーチがあります。多くの人前で話をする事には、まったく慣れていません。寒い日でしたが、汗・汗・汗でした。(笑)
版画も含め絵画には作者の解説は不要と考えていますが、作品について述べなければなりませんので、なるべく短く作品のテーマなどを述べた次第です。
タイトルの「恩寵」とは、辞書を引くと、神が人々に与える愛とあります。作品のテーマは「祈り」です。
祈る行為は、人類誕生とほぼ同時期に存在したのではないかと考えます。宗教が発生する遙か以前の大昔には既に祈りはあったでしょう。
それは、生きることに直結する深刻な内容だったと想像します。
それから何十万年、何百万年経った現代の私達はどうでしょう。文明がここまで発展してもやはり祈りは存在します。
私もそうですが、悲しみ、寂しさ、孤独、不安などに苛まれていることがよくある方は多いのではないでしょうか。
健康に不安を抱えている方も少なくないと思われます。現在の文明に助けられている事も多々ありますが、結局のところ最終的には古代人と同じように祈る行為に帰結すると思います。そんな祈らざるを得ない人々の「祈り」がテーマになっています。
祈りの先に希望がみえたら、と願いを込めて。


写真と記事は無関係です。