戸田 喜守 プロフィール

東京生まれ

1975年~1979年  太平洋美術学校(現、研究所)にて絵画を学ぶ。その後、独学にて版画を制作

2015年      川上澄生木版画大賞展にて川上澄生特別賞受賞

2018年      第7回山本鼎版画大賞展、入選

2019年      第5回バンコク国際版画ドローイングトリエンナーレ、入選

2019年      CWAJ現代版画展、出品。

2020年      第19回南島原セミナリヨ現代版画展PTA連合会賞受賞

2020年      第9回FEI PRINT AWARD クサカベ賞受賞

2020年      第11回飛騨高山国際現代木版画トリエンナーレ、入選

2021年      第10回FEI PRINT AWARD 準大賞受賞

2022年      横浜FEIギャラリーにて個展

2022年      太平洋美術会退会

2023年      第21回南島原セミナリヨ現代版画展 NIB国際テレビ賞受賞

2023年      第12回高知国際版画トリエンナーレ、入選

現在        日本美術家連盟会員

左の写真は木版画用の「ブラシ」で、比較的広い版面に絵の具を均一に伸ばして付けるのに使用する。毛は馬の鬣や尾の毛が使われている。右の写真は木版画用の「ハケ」で、比較的小さな部分に絵の具を付けるときに使用され、毛はブラシと同じ馬の毛である。このブラシとハケを作る職人さんが年々少なくなり、寂しい限りである。

「バレン」を分解した写真で、左2枚が竹の皮を編んで作られた「バレン芯」。真ん中の写真はバレン芯を収める「あて皮」。皮と言っても素材は和紙で、薄い和紙を数十枚重ねて作られている。赤い綺麗な千代紙は、単なるおしゃれ。下に製作年と製作者の落款が押されているが、バレンとして使用されると人の目に触れることは無い。製作者の粋な隠れたおしゃれだ。右の写真は「あて皮」の表。和服の半襟に使われる絹でできた絽が貼られ、漆で仕上げられている。写真では分りずらいが、絽の柄がとても綺麗だ。

竹の皮が包まれた「バレン」。摺師といわれる職人さんたちは、何種類ものバレンを使い分けて美しい木版作品を仕上げる。
ポケットに入るプレス機と言ったところか。

「版木刀」。刀の部分は彫刻刀と同じだが、柄が彫刻刀と違って短く、手のひらで包み込むようにして使用する。

梅の花をスケッチした。その絵をアレンジして版画にしたときの「版木」。

紙漉きの工房。私は主に福井県と埼玉県の和紙を使用している。
写真の女性は福井の紙漉き職人さん。

摺りは普通、胡坐をかいて作業するが、私は大きい作品を摺るときは、左の写真のように立って作業をする。摺りの作業は肉体労働である。したがって、版画家は知的労働者ではなく、肉体労働者である。(笑)
右に最近撮影した写真を載せた。時の経過だけは平等のようだ。(涙)